山と川のある町 歴史散歩

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第三章 ものと道と


  「道」という漢字は、シンニュウ(シンニョウとも)に〈首〉の字をのっけてつくります。不思議な字だなあと思いませんか。中国で生まれた漢字ですから、むかしの「道」というものは簡単なものではなかったからに違いありません(漢字のことは、あとで調べてみてください)。

  ところで、ぶらり散歩も、横手の「道」のむかしをさぐってみようかと思います。横手の町を南北に抜けるのが「羽州街道(うしゅうかいどう)」。いまの「国道13号線」のむかしの名前です。東西に抜ける道のうち、東側のもと山内村を通って岩手県(南部)へ抜けるのが「平和街道」。 いまの「107号線」。山ばかりの難所だらけの道。とくにむかしは峠越えでしたから。

  主に、このふたつの「道」のむかしをぶらりぶらり・・・・・・。

  むかし、旅といえば「一里塚」が目やすであり、一服したところでもあったでしょう。また、安田原から、栄地区にのびる街道には松並木がつづき、そのむかしの参動交代の行列や、旅人の行き交うすがたを彷彿させてくれたものでしたが、いまは、その面影もありません。

  「道」は、人の行き来だけでなく、「もの」の行き交うところ。まず、「黄金の道」。平泉と横手金沢を結ぶ伝承の道です。べつに「秀衡街道」とも。江戸期には八戸から白木峠や萱峠を越えた「鉄の道」でもあったようです。それに幕末から明治にかけては「木綿の道」でもありました。

  さて、「旅は道づれ」……いいことばです。ぶらりとでかけましょうか。


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