山と川のある町 歴史散歩
第一章 御嶽山と盆地
歴史散歩へ、まずはぶらりと出かけましょうか。
この第一章では、横手の古代への散歩ということになります。古代への散歩の道すじは、書かれたものもなく、あるとすれば、古くからの言い伝え(伝承)を書いた伝承古記録にたよるほかありません。古い神社とか、また、お寺などにある古記録が手がかりとなります。そうした古記録を頼りにするほかありません。
古記録は主に、『雪の出羽路』から探すことになります。
これは紀行家・菅江真澄が、秋田の地をくまなく歩き、見聞きしたことを記録したもの。横手・平鹿地方をたずねたのは文政(1818~30)頃といわれますが、この記録にたよることになります。
でも、伝承古記録というものは、史実そのものとは言えません。では、いっさいを否定してしまっていいのか、そうではないということです。伝承は史実そのものではないのだが、昔の人が伝えたかったこと、何をこそ言い伝えたかったかを深ることを通して、見えてくるものをつかむことはできるでしょう。昔の人の思いとか、くらしを通しての願いとか夢とかを知ることができるのではないでしょうか。伝承をうのみにすることはできないけれど、伝えられていること、その思い、願いを、その時代にふかくつなげ、みつめてみることで見えてくるものをだいじにしたいものです。
ぶらり、散歩です。疑問がわいたら図書館へ行くなり、歴史の先生に聞いてみて、もう一度考えてみるのもたいせつなことでしょう。
まずは、ぶらり、散歩です。
御嶽山と盆地 (Google Map)
雪乃出羽路より
御嶽山
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